コイズミ照明株式会社

PIT-PowerController for AMT

コイズミ照明株式会社 様

大阪市中央区備後町3丁目3番7号
http://www.koizumi-lt.co.jp/
※写真は東京のショールームになります

PC 電源管理で新たな「ワークスタイルの変革」を
創造した経営トップ(社長)の英断

ここ数年、「ワークスタイルの変革」という言葉をよく耳にする。この背景には、モバイル端末などマルチデバイスの普及によるBYODもさることながら、社員一人ひとりの業務効率化に取り組む「意識改革」が重要という経営トップ(社長)の意思が見てとれる。そこで今回、PCの電源管理で新たなワークスタイルの変革を実現したコイズミ照明の担当者の方々に、今まで抱えていた課題や解決策など、そしてどのように社員や会社に変革がもたらされたかについて話を伺った。

労務管理の観点から残業時間の多さが課題に

コイズミ照明は、「コイズミ」のブランドで知られる小泉産業株式会社グループの事業会社として、住宅および店舗照明の企画・開発・製造・販売から各種空間の照明設計までをトータルで手がける、1871年創業の歴史ある企業だ。国内に3ヶ所、海外に3ヶ所の開発拠点を持ち、国内の営業拠点は41ヶ所にもおよぶ。2014年6月現在では従業員数609名、「あかりのありかを求めて」というスローガンのもと日々顧客満足の向上を目指し躍進している。

そんな同社では、従来から労務管理の観点で人材の育成・能力向上(業務外の経験や教育等による能力向上)、健康維持を目的とし、残業時間の削減が長期的に会社のメリットにつながると考えていたが、残業時間の削減をどう実現するかが大きな課題となっていた。コイズミ照明経営管理部部長の佐久間晋氏は「もちろん“仕事をしっかりと終わらせてから帰りたい”という気持ちは分かるのですが、ビジネスを進める上では当然ながらさまざまな要望が出てくるものです。しかし、これらすべてに全力で対応していたのでは時間がいくらあっても足らず、業務効率も悪くなってしまいます。ビジネスでは時として“捨てる戦略”を描くことも重要で、取捨選択によって仕事の質も上がる、ということを社員に理解してもらいたかったのです」と語る。

”電源管理のみの管理ツールを探していたところ、
PIT-PowerController for AMTに巡り会いました”

コイズミ照明株式会社 経営管理部 情報管理室 室長 志村高弘氏
コイズミ照明株式会社
経営管理部 情報管理室 室長
志村高弘氏

残業時間を減らすための対策として、同社ではこれまで定時退社日の制定や、管理職が残って帰宅を促す、会社内の照明を消す、といった啓発活動を行ってきた。しかし、思うような成果につながらないことから、システム的な制限として業務の中心となる“PC の電源を切る”方法の採用を決めたという。

同部情報管理室室長の志村高弘氏は「すでに導入済みである資産管理統合パッケージソフトの電源管理では、思い描いたコントロールができないため、別途“電源管理のみ”の管理ツールを探していたところ、PIT-PowerController for AMTに巡りあいました」と語る。

“PC のシャットダウン=帰宅”という習慣が浸透

コイズミ照明では2013年9月頃より、PCをまとめてシャットダウンできるソフトウェアの選定を開始。いくつか見つかった候補の中でも、次の3つを選定ポイントにしたという。

1つ目は、ネットワーク経由で営業所を含む各拠点の PC 電源がまとめて管理できる点。2つ目は、従業員数が増減した場合でも柔軟に対応ができる点。そして3つ目は、簡単かつ低コストで導入できるといった点から、NECキャピタルソリューションが提供するPC電源管理ソフトウェア「PIT-PowerController for AMT」を採用した。

PIT-PowerController for AMT は、「インテルRvProTM テクノロジー」の中核をなす「インテル® AMT」を利用しており、設定したスケジュールで自動的にPCの電源をオン/シャットダウンすることが可能。グループ管理に対応するほか、管理コンソール端末(PCまたはサーバー)にソフトウェアをインストールするだけで使える利便性も大きな特長となっている。

コイズミ照明は2014年4月にPIT-PowerController for AMTを全社で導入。一部の管理者層や保守管理業務に関する部分を除き、全社のPCを指定した時間にシャットダウンすることを決めた。社員が作業中のデータを安全に保存できるよう、シャットダウンのx10分前にはポップアップで警告を表示。指定時刻経過後にPCを再起動しても、しばらくすると再びシャットダウンがかかるようにスケジュールを設定している。

PIT-PowerController for AMTはActiveDirectory環境に対応しているが、コイズミ照明ではActive Directoryを導入していなかったため、NECキャピタルソリューションが各PCをシャットダウンできるバッチファイルを作成。各PCに対するソフトウェアのインストールは各社員に一任し、それでも設定ができていないPCについては個別での対応を行っていった。導入当初はPIT-PowerController for AMTでのシャットダウン後に、またPCを再起動させる社員もいたが、3ヶ月程度で“PCのシャットダウン=帰宅”という習慣が浸透し、しだいに残業時間も減っていったという。

また、PIT-PowerController for AMTの導入直後には北海道から沖縄まで全体で40分ほどの実行タイムラグ出てしまうという課題もあったが、グループ分けに加えて残業時間が比較的多い部署・拠点から実行するなどの工夫により、その課題も解決したそうだ。

 

“一時的に売上が落ちても構わない”
という経営トップ(社長)の英断

コイズミ照明株式会社 経営管理部 部長 佐久間晋氏
コイズミ照明株式会社
経営管理部 部長 佐久間晋氏

「弊社にとって真の目的はPCのシャットダウン自体ではなく、ワークスタイルの変革にあります。各社員が“長く仕事をする”のではなく“仕事の効率を上げる”という考え方を身につけなければ、これからのビジネスは乗り越えられません」と強調する佐久間氏。

PCのシャットダウンは、あくまでも業務効率化を習慣付けるためのきっかけにすぎないのである。海外の場合、仕事が終わった後の時間を自己啓発に使うようなケースが多い。コイズミ照明では社是として「人格の育成向上」を掲げているが、時間の有効活用と人材育成という観点からも、PIT-PowerController for AMTの導入は大きな意味を持つといえる。

”リスクを踏まえても
新たなワークスタイルが創造できれば良い”

佐久間氏によると、PIT-PowerController for AMTの導入に際して経営トップ(社長)から「一時的に企業全体の売上が落ちるかもしれないが、そうしたリスクを踏まえても新たなワークスタイルが創造できれば良い」という言葉をもらったそうだ。一般的には“売上を落とさず”を前提とした考え方になることが多いものだが、この言葉からは社員の人材育成に対する情熱と温か味が伝わってくる。「厳しくも温かい会社」という言葉を念頭に置いた上で、ワークスタイル変革を実践した企業の経営トップ(社長)としては、まさに英断といえるだろう。

同社では将来的に、PIT-PowerController for AMTをマネージャー視点で活用することも考えているという。例えば、PIT-PowerController for AMTで勤務時間を平準化した上で得られた売上データと、マネージャーの経験や担当エリアなど各部署・拠点の現状を分析。運用上の問題なのか、本当に人材が不足しているのかを切り分ければ、一時的な人材増強の判断材料としても利用できる。こうした切り分けがよりしやすいよう、PIT-PowerController for AMTのデータをビジュアライズできる仕組みへの展開も検討中である。

PCの電源管理をきっかけとして、新たなワークスタイルの創造を実現したコイズミ照明。目先の売上に捉われることなく、人材の育成とその先に繋がる企業価値の創造を目指したその社風と同様に、今後も日本を明るく優しい光で照らし続けてくれるだろう。

利用イメージ

PIT-PowerController for AMT

インテル®AMT(インテル®アクティブ・マネジメント・テクノロジー)を活用したPC電源管理ソフトウェア
リモートでのPC電源管理で、管理者の負担軽減と省電力を実現

PIT-PowerController for AMT